ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)のすすめ
ブレスト・アウェアネスは、『乳房を意識する生活習慣』です。
女性が乳房の状態に日頃から関心をもつことにより、乳房の変化を感じたら速やかに医師に相談するという正しい受診行動を身につけましょう。
ブレスト・アウェアネスの【4つのポイント】
1ご自分の乳房の状態を知る
乳房チェック
乳房チェックは、着替えや入浴、シャワーなどの際に乳房を見て、触って、感じるという乳房を自覚することです。
乳房を見て、触って、感じる
乳房チェックは、しこりを探す(自己触診)という行為や意識は必要ありません。気軽に生活の習慣に乳房を意識することを取り入れるだけです。
さようなら自己触診2乳房の変化に気をつける
チェックすべき乳房の変化
- 乳房の腫瘤の自覚
乳がん以外の良性病変(のう胞や線維腺腫など)も腫瘤として触れますが、腫瘤を感じたらすぐに医師へ相談しましょう。
- 乳頭からの分泌物
朝起きたら乳頭付近の下着が汚れていることがあります。特に黒い赤色や褐色の異常乳頭分泌はすぐに医師へ相談しましょう。
- 乳頭や乳輪
のびらん 乳頭や乳輪の皮膚のただれやびらんは皮膚の病気のほかに乳がんの早期の症状のことがあります。乳頭や乳輪の皮膚のただれやびらんを見つけたら、すぐに医師に相談しましょう。
- 乳房の皮膚の
凹みや引きつれ 乳房の皮膚にへこみやくぼみを自覚したら、すぐに医師に相談しましょう。
- 乳房痛
乳房の痛みは、乳腺症などの良性病変が原因のこともありますが、乳がんの症状のこともあります。乳房痛を感じたら、すぐに医師に相談しましょう。
気をつけなければいけない乳房の変化を知りましょう
3変化に気づいたらすぐ医師へ相談する
乳房の変化
乳房の変化(しこり、皮膚の凹みや血性の乳頭分泌など)が、すべて乳がんの症状ではありません。しかし、お気づきになった乳房の変化が乳がんの早期の症状の可能性があります。なるべく早く、乳がんの自覚症状に気づいて医師に相談すると適切な治療を早い段階で行えます。そのことで、乳がんの進行を止めることができますので、乳がんが治る可能性も高くなります。そして、小さい乳がんであれば、治療方法も軽くなり、体と費用の負担が少なくなります。
乳房の変化に気がついたらすぐに医師へ
症状がある乳がんでも、乳房の変化に気づいたらすぐに医師へ相談することで、治る可能性があります。
迷わず、すぐに医師に相談することがとても大切です。
440歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける
検診マンモグラフィ
乳がん検診の目的は、乳がんで亡くなる女性を減らすことです。現在,乳がん死亡率減少効果が証明されている検査方法は,マンモグラフィのみです。日本人女性の乳がんの好発年齢が45~49 歳と60~64歳ですので,日本では40歳以上の女性に対してマンモグラフィを使用した乳がん検診が推奨されています。
40歳になったら検診マンモグラフィを
がん検診の利益(メリット)と不利益(デメリット)についてブレスト・アウェアネス
Author:植松 孝悦(静岡県立静岡がんセンター 乳腺画像診断科)
Source: 乳がんの臨床 35巻4号 Page273-278(2020.09)
ブレスト・アウェアネス 乳房の健康教育
Author:植松 孝悦(静岡県立静岡がんセンター 乳腺画像診断科), 笠原 善郎, 鈴木 昭彦, 高橋 宏和, 角田 博子, 厚生労働行政推進調査事業費補助金「乳がん検診の適切な情報提供に関する研究」班(笠原班)
Source: 日本乳がん検診学会誌 (0918-0729)29巻1号 Page27-33(2020.03)
日本乳がん学会
患者さんのための乳がん診療ガイドライン
乳がん検診と診断の進め方
Q5 乳がん検診について教えてください